塾ランキング記事が量産されている世の中に物申す

どうも、こんにちは。ジュクサガス代表のたぐちです。

いやー、塾ランキング記事ってほんと多いですね。まるでクラゲやタケノコのようにどんどん増えている気がしませんか?繁殖力が強すぎる。たった今見た記事もその一つ。「〇〇(地域名)でおすすめ塾ランキング!」なんていう、もう何度も見飽きたタイトルの記事。

で、中身を覗いてみると、誰もが知ってる有名ブランド塾がランキング形式で紹介されている。ランキングの基準もよくわからない。何をもって1位なの?2位なの?これまたお決まりのパターンです。面白味も新鮮味もゼロ。

でも、やっと気づきましたよ、この手の記事の特徴に。そのひとつがこれ。

塾を紹介してから校舎ページに誘導するパターン。

具体的にどういうことか。

こういう記事って有名ブランド塾を(独自の基準で)ランキング形式で紹介しているけど、実際にはその地域の校舎についての詳細な情報は全く書かれていないんですよね。

  • その校舎の講師ってどんな人?
  • その校舎の生徒や保護者の満足度は?
  • その校舎周辺の環境は?
  • その校舎内の雰囲気や設備は?

みたいな、その校舎の肝心なことは一切触れられていない。その塾の公式サイトを見たら誰でも書けるような薄っぺらい紹介文がひとしきり書かれていて、最後にはお決まりの[〇〇校に問い合わせる]ボタンで紹介終わり。

この手のランキング記事、世の中にごまんとありますよね。どれもこれも同じパターン。

違うんですよ!順番が逆!

そもそも塾をランク付けすることについてはもうここでは語りません。過去記事でがっつり語っているので、お時間がありましたらぜひお読みください。

話を戻します。順番が逆ってやつね。

まずは校舎の詳しい情報を紹介するのが先。その後でブランドの特徴を紹介しないと。特定の地域に絞ったランキングなんだから、その地域特有の情報をもとに比較した記事にしないと意味なくないですか?

もちろん、理由はわかりますよ。地域名を変えるだけで記事を大量生産できるから。テンプレートだけ作っておけば他の地域のランキング記事でも使い回しできますもんね。あと、有名ブランド塾だけをランキング形式で紹介する理由も、その塾名でSEO対策したいからですよね?ビジネスですからね、アクセスを集めて何かしらの利益を出さないといけないのはわかります。有名ブランド塾の名前はアクセスを集めるのに絶好の素材なので。あ、もしかしたら内部で「今回のランキング記事はこの並びで書きなさい!」なんていう上からの指示があったのかも?社内の人間にしかわからない様々な思惑が見え隠れしているのかもしれません。

僕も社会人の端くれですからそういう事情は大いにわかる。でも、

それってどこ向いて記事書いてるの?

記事の中身を見ていると塾を紹介して問い合わせに誘導しているんだから、おそらく保護者に向けて作っているんでしょう。特に、塾選びに迷っている保護者に向けて。「うちの子の塾、どうしよう…?」って真剣に悩んでいる人に向けて。

だとしたら、そのランキング記事の構成はダメだと思います。なぜって?だって校舎じゃなくてブランドで塾を比較しちゃってるから。そこで取捨選択させてしまうから。

塾は人がすべてなんです。サポートしてくれる先生、通っている生徒の層など、その校舎に関わる人たちが自分に合うかどうかは、塾選びで一番大事なポイントなんですよ。でも、ランキング記事はその情報を見せずに塾を絞り込ませようとしてる。それは違う。塾は継続できなければ意味がない。飲食店みたいに「美味しくなかったからもう行かない」なんてできない。1回行くだけじゃ結果が出ないから、塾選びは難しいんです。その地域の人たちに向けて、本当に塾選びをサポートしたいなら、そんな記事構成になるはずがない。

で、僕わかったんですよ。

塾をランク付けする記事は減らない。だからこそ、見る側のリテラシーを高めたい。

何年も塾選びに関わってきて、やっと気づきました。この手の塾ランキング記事は減らない。減らないどころかこれからどんどん増え続けるでしょう。日本人はランキングが好きだから。世の中には色んなジャンルのランキングがあるけど、エンタメ系以外はもう見ない方がいいかもしれませんね。特に塾に限っていうと、ランキング自体が不要なジャンル。塾選びをエンタメ化しないでほしい。真剣に悩んでいる人たちを無責任な記事で惑わせないでほしい。

そして、記事の執筆者に問いたい。

「自分の子の塾選びをする時に、あなたが書いた記事は参考になりますか?」

こういうことを何の影響力もない僕のブログで訴えても無駄かなと思いつつ、心に感じたまま書き綴ってみました。あとは見る側のリテラシーも大事かなと思います。インターネットで塾ランキング記事を見かけても見ない。見てしまっても信用しない。最寄りの塾情報は自分自身で収集する癖づけをしてほしいです。もちろんその校舎だけの情報を。「同じ塾名でも他の校舎は別の塾」ぐらいの感覚を持った方がいいです。どれだけCMがバンバン流れていても、どれだけ全国に校舎数があっても、どれだけ優れた学習システムを持っていても、そこにいる人で大きく印象が変わるのが塾というものです。この大前提をクリアした上で、ランキング記事で紹介されている有名ブランド塾を選ぶことにはなんの問題もありません。塾選びで悩んでいる保護者の皆さん、このことをぜひ頭に入れておいてください。

今日のところは以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!